東京池袋川柳会
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[第6回東京池袋川柳会(いけせん)誌上句会]
募集期間 2017.11.10〜2018.1.10
投句総数 914句
主 催 東京池袋川柳会
後 援 (一社)全日本川柳協会
●題と選者
題 [ 自由 ] 杉山昌善 選
入 賞 | 入 賞 句 | 雅 号 |
特 選 | 鳥一羽離して手足かるくなる | 米山 明日歌 |
秀 作 | ひらがなの様な気分にさせる風呂 | 北村 純一 |
しばらくは自由でいたい足の裏 | 平井 松風 | |
何時の日か肩甲骨は羽根になる | 伊藤 正美 | |
弱虫の心の底にある自由 | 大本 工 | |
佳 作 | 傷癒えて見上げる空の青きこと | 下江 悦子 |
自分からエデンの園を出たのです | 渋谷 史恵 | |
オシドリも別行動で伸ばす羽 | 小熊 泰子 | |
猫として生きるためなら努力する | 長峯 雄平 | |
奔放な矢印天を指している | 白瀬 美智男 | |
あの頃は自由を謳歌した眉毛 | 田崎 信 | |
部屋の鍵しめて自由を夢みてる | 岡田 弘子 | |
わが道を行く肩書きのない名刺 | 渡辺 勇三 | |
散らかった自由集めて待つ天寿 | 青山 三休 | |
渡り鳥自由なようで群れて飛ぶ | 幅 茂 | |
日の丸の上下左右もない平和 | 黒川 周平 | |
かまぼこを縦に切ってもいいじゃない | 藤井 京子 | |
切れている鎖気づいてない犬 | 伊東 真 | |
天の川渡り逢いたい人に逢い | 川村 均 | |
唐突に自由なメイクする深夜 | 藤田 留美子 |
●総評
「自由」、形の見えない題でしたので、 「自由」とは何かを十七音字で、説明する句が多かったです。 定年後の時間、妻の留守、籠の鳥…、また、自由と責任をセットにし、道徳的、倫理的な表現も。 その点、「 自由」は、標語やスローガンになりやすい題だったかもしれません。今回のポイントは、 「 自由」をどのような具象と組み合わせて、自分の心情を吐露するかです。佳句の皆さんの具象の バラエティをお楽しみください。
●選評
特選
鳥が大空へ自由に飛び立つという発想が多かった中で、一羽の鳥を自分から切り離すという人間の視点がお見事。「 放す」ではなく「 離す」に、濃密な密着からの開放を感じます。
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